よく素材の項目に「シルバー925」とか記載してるじゃないですか。製品にも刻印してますよね。あれって昔からの伝統のひとつだと思います。刻印しなきゃいけない、シルバーの証みたいな。でも実際どうなんでしょうね。刻印があれば何でもシルバーになっちゃうわけでしょ。偽者って呼ばれる質の悪いシルバーも「Sv925」って刻印すれば、それって「Sv925」になっちゃうんですよね。
 うちは持込みOKなんで、他で買ったアクセの修理とかも受けるんですけど、某超有名ブランドのアクセ、僕3回くらい溶かしちゃったもん(笑)

ほら、シルバーだけじゃないんですけど、割金っていって、強度をあげるために他の金属を混ぜるんですよね。混ぜ物しないのがシルバー1000で、7.5%混ぜ物してあるのがシルバー925。質の悪いシルバーって混ぜ物が多くて融点が低いから、普通は溶けない温度でも溶けちゃうんですよ。金属アレルギーも出やすいし。だからブランド物のアクセ溶かしちゃったときは「はい!?」って思いましたね(笑)だって誰でも知ってる超有名ブランドですよ。溶けるとは思わないじゃないですか。お客さんも正規販売店で買ったって言ってたし。もう世の中何が本物で何が偽者かなんて分かんない。リングを切ったら中が真鍮だったとかね(笑)もうシルバーですらない(笑)

 だからかな、本当に良い者を知らない人が増えていると思います。安いイコール悪いとは思いませんけど、質の悪い安物に世の中が慣れてしまっているって言うのかな。

 よく「本物」って言いますよね。本物、偽者じゃなくて、ってかそういう意味では本物なのは当たり前。

偽者なんてありえない。じゃなくて、本当に良い物って意味での「本物」。特に革をさわってると思うんですけど、革って質の良い物から悪い物まで普通に市場に出回ってるじゃないですか。本物か偽者かって聞かれると、大抵本物なんですよね。じゃあ何が違う?って聞かれると、良いか悪いかなんですよ。その「良い」っていう表現が曲者ですね(笑)よく「良い靴を履け」って言うじゃないですか。足元を見られてるからっていう現実的な理由もあれば、良い靴は良いところへ連れて行ってくれるっていう、なんか良い話まで色々聞きますけど、要は「本物」を身に着けろってことだと思ってます。本当に良い物って、デザインとか名前とかそういうのとは別の「何か」を持ってますからね。欲しいのはそういう「何か」なんですよ。「本物」を手にしたときの満足感も「本物」が持つ「何か」のひとつじゃないですかね。
 あ、素材の話でしたっけ。そんなの本物に決まってるよ。偽者なんてさわりたくもねぇ(笑)

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